人と自然の共生を実現する「LVNS Forest Project」を開始
~ディープテックでディープイシューを解決する知識製造プラットフォームへ~
KOBASHI HOLDINGS株式会社(所在地:岡山県岡山市、代表取締役社長:小橋正次郎、以下「当社」)は、株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役グループCEO:丸幸弘、以下「リバネス」)および11社の日本企業とともに、科学・技術の集合体であるディープテックを組み上げ、持続可能な形で森林と人が共生する社会をつくる「Leave a Nest Forest Project(リバネス・フォレスト・プロジェクト)」*を立ち上げました。
*プロジェクトサイトhttps://forest.lne.st/
【背景】
森林の腐葉土層には、ミネラル物質を多く含み、河川を通って海に運ばれることで、プランクトンや海藻が成長し、海の生態系を維持しています。また大地へと循環し、豊潤な土壌となって農作物を育みます。豊かな森が豊かな海・大地を育むことで、わたしたちは、日々の暮らしに欠かせない自然の恵みを享受できています。
産業革命以降、人類が森林を伐採し放置し続けてきた結果、世界の森林面積は減少の一途をたどり、5年間での減少量は500万ha以上で推移しているといわれています。今後、人類が森林を一方的に利用するのではなく、森を育み、そこに生まれる生態系や果樹・木材などの資源を有効活用しながら社会生活を営むことが求められます。
そこで、リバネスおよび当社を含め12社の日本企業は、人類の活動により破壊が進行している森林の生物多様性を守り、人が共生した形で森林資源を有効に活用しながら、持続可能な営みをつくる「LVNS Forest Project」を発足しました。新たな植林体系を構築するためのディープテックの開発や、森林から有価物を生み出すための研究開発、森林と共生する意識醸成のための教育活動等を行い、人と森林の新しいあり方を開発していきます。
<LVNS Forest Projectにおける6つの研究開発テーマ>
【今後の取り組み】
本プロジェクトの第1弾として、2023年3月11日より、荒廃した森林の課題解決に取り組むフィリピン発のスタートアップであるGALANSIYANG Inc.と連携し、フィリピンの荒廃した森林を再生させる実証実験を開始します。
フィリピンは世界有数の丸太生産国であるにも関わらず、育成的林業への転換が進んでおらず、1900年頃には国土の約50%を覆っていた森林が、1999年にはわずか18%までに減少しています。この壊滅的な状況を解決すべく、GALANSIYANGは、植物の種子を打ち込んだシードボール(球体の土)をドローンによって植林する技術および、炭素排出量などの環境パラメータを把握する森林・炭素モニタリングプラットフォームの開発に取り組んでいます。
フィリピンの荒廃した森林を実証場所として、GALANSIYANGと日本企業、そして大学研究者と連携して、シードボールやドローンの開発、土壌改良法、発芽法の検証等を開始します。また今後、フィリピンのみならず、マレーシアやインドネシアなど森林に課題を抱える各地域への展開を進めていきます。
当社は、本プロジェクトにおいて、 100 年以上にわたって農業・モノづくり分野で培ってきた技術を活用して、シードボール播種用ドローンの設計から試作、量産にいたるまでの開発・製造を支援していきます。人類にとってかけがえのない森林を豊かにし、森林と人類が共存できるサステナブルな社会システムの構築に貢献していきます。
【GALANSIYANG Inc.について】
森林再生や環境保護のためのプログラム開発、林業経営支援活動を手がけるフィリピン発のベンチャー企業。森林破壊の進行や温室効果ガス削減の環境政策などが強化される中、従来の手作業による植林では対応が困難であることから、ドローンや栽培技術等を組み合わせて実現を目指す。2022年にリバネス主催の「TECH PLANTER in the Philippines」にて最優秀賞受賞。TECH PLANTER Asia Final 2022ではLeave a Nest、三菱電機賞、BIPROGY賞を受賞。
ウェブサイト: https://galansiyang.com/
【お問い合わせ先】
KOBASHI HOLDINGS株式会社 広報部 宮下 TEL : 086-298-3111
Email : press@kobashiindustries.com